「あせじゅきしょた」の続きである。
このケッタイな言葉の意味を知りたくば、過去のlogを見ていただくより他はない。

糸魚川を出た電車は夕陽の中、日本海沿いに進んでいった。
夕陽はある程度、雲があったほうが美しいが、この日はちょっと多過ぎであった。
複線電化にあたって、景勝地の親不知もほとんど今では車窓から見ることは出来ないのだが、それでも少しは、期待していた。夕陽と親不知。
しかし親不知にさしかかる頃には太陽はほとんど沈んでしまっていた。
15分早ければ良かったのか、はたまたもう10日ほど来るのが早ければ・・・といったところか。

北陸本線に移ってから、富山に行くまでにどこか海の奇麗に見える駅で途中下車でもして一本遅い列車にしようという目論見が崩れたので、そのまま行こうかとも思ったが、やや早く付きすぎると思い、新魚津で下車。
30分ほどの待ち合わせで、富山地方鉄道の各駅停車で富山へと向かった。
富山地鉄は地元では絶大な威力を持つ会社なのだろう、ターミナルのビルは大きく、駅前には地鉄バス、地鉄市内電車、地鉄タクシー、ホテルそういったものが見える。
地鉄バスはまんま都営バスのカラーのパクリであるが前後反転してることだし、それはご愛嬌。

親不知の付近。しかし、何度見ても国道と高速は景観破壊だよね。

反対運動とか無かったのかな。




ほとんど廃虚みたいな写真になってしまった魚津の地鉄待合室




ガラガラの車内。クロスシートなのはいいですね。




富山の地鉄ターミナル。でかいビルにホテル付き。

駅前のビジネスホテルにチェックイン。
おなじみの宗教がかった、もといちょっと怪しいチェーンではあるが、全室にLANが来ているし、サービスも悪くないし、なにより値段が安いので愛用しつつある。

しばし、休憩ののち、名物でも食うべかなと、ウェブで適当な店を探すが、見当たらない。
このあたりでテーマの貧乏はすっかり忘れてしまっている。
旅先での悪い癖だ。
探すのが億劫になり、このあたりかなと目星をつけた総曲輪界隈に市内電車で向かってみる。
ちょっと運転が粗いがまぁ気にしない。

結局、これが大失敗で、飲み屋街はもうひとつ手前の電停付近であった上に、現金がほとんどなかったので、カードが使えそうな店で、かつ名物がありそうという店が見つからずにぐるぐる回ってしまった。
やはり下調べは大事である。
自動車評論家の徳大寺氏によると、日本は事前に調べてさえいけば、美味しいものがどの街でも食べられる。特に日本海側の街はいい。といった趣旨の事を言っていたが、まさしく下調べは重要である。

なかば、諦めかけたところで、まだ稼働しているCD機を見つけ、現金を手にして、初期段階で候補にしてたよさげな店が二軒並んでいるところに戻る。

適当に細君にどっちと聞くと、左と言うので左の店に入る。
ユッケや韓国焼酎があるところを見ると、純粋な富山料理ってわけではなさそう。
気のいい店のおかみ(?)がいて、店員も全員女性であるが、みな韓国系の人なのかも知れない。

とはいえ、名物の白エビは刺し身でも唐揚げでもうまく、目の前の大皿に盛られた総菜も美味しそうで、実際いくつか頼んでみた。
白エビもそうだが、地鶏の昆布〆というルイベ状の鶏の刺し身は初めて食べたのが、これまた美味しかった。
たらふく食べて飲んで、7千円くらいだったので値段も良心的である。
(と思ったけど、よく思い出してみたら、6千円くらいしか財布に無くて、1万円おろしたけど、万札はくずさずにすんだので5千円ちょいだったかな。)

地方都市の常で(鹿児島の場合を参照)、市内電車はとっくに終電が出ていたので、タクシーでホテルに戻る。
これもまた地鉄タクシーであった。

駅前電停。奥の方に都営バスみたいなバス、見えます?




総曲輪付近。このへんは買い物ゾーンでした。




地鶏昆布〆と奥に見えるのが白エビ。烏賊みたいですよね。