街と公共交通について考える。(主に秋田での)
先日行って来た秋田市議会派「そうせい」のセミナー。
テーマは公共交通。
https://www.facebook.com/events/1135254236494037/
そこでいろいろ考えたり、元々考えていたことについてメモ。
まず、自家用車に依存する街はダメだってのはマチガイなく言える。
逆に必要条件ではないかもしれないけれど、公共交通がしっかりしている都市は比較的、郊外型のモールと、中心部の商店街が共存できてたりするんじゃないかな、と思う。
で、可能であれば、デマンドバスや乗り合いタクシー、LRTやBRTなどなど組み合わせて、歩いて暮らせる街、クルマを持たずに暮らせる街という方向に行くのが良いとは思う。
理想を言えば、LRTなんだけども、今から調整して建設を始めても、出来る10年後くらいになると自動運転の未来がやってくるだろうし、なんならドローンが郊外のモールから食品運んで飛んでくる未来が来てるかもしれないから、意味ないかもしれないね、と。
まあ、それはおいといて(^_^;)
とはいえ宇都宮市なんかは、LRTだけが理由じゃないにしろ、ゼビオが本社の移転を決める理由のひとつにLRTを挙げるくらいだから、LRTを入れるくらいの攻めの都市経営によって街が発展する可能性があるとは思う。
それが秋田市に適用されるかどうかはビミョーだけどね。
宇都宮LRT、その意義と効果は...副市長に聞く | レスポンス
http://response.jp/article/2014/11/03/236464.html
ちなみに秋田市にLRTを走らせたい。
それもJRと混走させるカタチでバッテリートラムをという考えをちょっとそのセミナーでも話したのだけど、それはなんとなく自分のブログにまとめてあります。(もう5年も前だ;;)
秋田にLRTを作ろうメモ - BLOG@137441
http://137441.jonasun.com/column/lrt.php
まあ、宇都宮みたいに渋滞でニッチもサッチもいかないわけでもないし、人口がズルズル減っていくだけだから、自動運転車が増えたところで秋田では困らないかも、ね、と。
あとは宇都宮みたいに東京に近くて、公共交通に慣れ親しんだ地域でもそれなりに強硬な反対論が出てきて、賛否が拮抗しちゃうとこみると、自家用車に慣れ親しんだ秋田では無理かもねー、とも思う。
ただ、これに関しては、福井での「壮大な負の社会実験」と呼ばれる京福電車の運行休止と復活劇なんかを丁寧に説明していくと納得してもらえるかもね。
地方の生活を守る公共交通・観光事業との連携
http://www.city.katsuyama.fukui.jp/.../8064_data_lib_data_121...
バスに関してはいろんな人からいろんな不満が出ていて、自分としても終バスが早いとか、乗り継ぎ券がないとか、ICカード使いたいとか、バスロケーションシステム入れて欲しいって話は言ったところ。
その他にも経営的に厳しいからしょうがないんだろうけど、バスが汚いみたいなハナシとか乗りたくなるバスが無いみたいなハナシが出てて、確かに洗車回数のせいか錆びてる車両は多いけど、よその地方都市に比べたらノンステップ車とかは積極的に新車・中古車問わずに入っている方だと思うけどね。
利用者の目は厳しい。
そりゃあそうだ、ライバルは自家用車だもんね、、、
バスロケーションシステムはバスの接近表示のことね。
無線方式のバスロケーションシステムは日本で秋田市営バスが最初に導入したくらい先進県だったけど、思いっきり後退している。
乗り継ぎ券については、例えば、うちの近くの手形山西町から川反方面に行く時に、ダイヤによって秋田駅止まりと県庁方面まで直通するバスがあるんだけど、直通バスで行く時と乗り継ぎする場合でバス代が大きく変わっちゃうんだよね。それなんとかして欲しいってこと。
それはたぶんあちこちにあることだし、需要と供給のミスマッチみたいなところもあると思う。
イーグルバスが様々な測定をしながらハブ&スポーク方式を取り入れて、いろいろやってるのが参考になるかもしれない。
イーグルバスの資料
http://www.mlit.go.jp/common/001016941.pdf路線バスでイノベーションを起こす:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/art.../report/20130509/247764/...「測る」「見る」「考える」で路線バスを再生する:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/art.../report/20130514/248035/...
あと、料金が高いという話もあるけど、京丹後市の事例なんかは参考になると思う。
路線バスを活用して上限運賃を導入し、乗客を2倍に増加 [京都府京丹後市]
http://www.mlit.go.jp/.../s.../chiebukuro/PDF/jirei_kyotango.pdf
まあいろいろあるんだけど、個人的には、パースやアデレードあたりの事例も参考になるのかなぁって思う。
あそこは、(たしか)商工業者からの税金も使って、中心部のLRTを無料運行してたりする。
あと、これもセミナーの時にちょろっと言ったのだけど、バスに競争原理が働かないのも、もしかしたら良くないのかも、、、と。
秋田市が秋田市営バスをやめて、中央交通に全面移管をしたわけだけど、あれはどうだったんだろうか、と。
その後、中央交通で出来ない部分はさらにマイタウンバスとして委託されたりしてるけど、そこも概ね、中央トランスポートしか受け手がいない状況ではあるよね。
(※高尾タクシーやキングタクシーもやってるよ、というツッコミを頂きました。なんとなく中型バスとか小型バスみたいなの頭に浮かべてたので抜けてましたね、すみません)
そういう点ではアデレードでのバス運行委託の事例が参考になるかもなあ、と。
(まあ、そんな都市は海外いくつかあるかもしれないし、国内にもあるかもしれないけど、たまたま知ってる範囲でということです;;;)__
アデレードではバス停やバスの車両は市が保有するカタチで5年契約でのバスの運行業者を入札で決めている。
ここに競争原理が働くと、サービス向上に繋がるとは思う。
実際にアデレードではサービスが向上してった様子。
南オーストラリア州アデレードにおける公共交通政策の分析
http://repo.komazawa-u.ac.jp/.../repo.../all/30049/rhg034-04.pdf
秋田中央交通に恨みがあるわけではないけれど(笑)、羽後交通か秋北バス...もしかしたら新潟交通か宮城交通か工藤興業なりJRバスなりがハイハイと手を挙げたくなるような条件で募集をかけて、バス会社が無理しない範囲でサービスの面で差別化させていくのって良くないですかね?
もちろん、秋田ではそもそも経営が厳しいので難しいところはあるだろうけど、行政が出すとこ出して、民間には民間ならではのアイデアとサービスで勝負するってのは健全なのかもしれないなぁ、と。
Posted by waka at 2016年2月 3日 15:01
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