とある日の遅い時間の横浜線のこと。
八王子駅で発車を待っていると、ちょっと浮かれた感じの男女数名のグループが乗り込んできた。

空席が無いと見るや、床に座り込む。
男女数組のカップルらしく、後から彼氏が抱きかかえるがごとく座ってたりして。
EXILEみたいなやつもいるし(笑)

まったく五月蝿い、バカ大学生が乗ってきたもんだ...と思ったわけですよ。
ちょっとアレな感じのリゾートっぽいファッションだし。
しかも、やいのやいの騒ぎつつ「橋本から...これ...すもう線？に乗るんだよね？」「相模線だっつーの、あははは」とか。
つまらないボケをかますなぁとか思って、ちょっとイライラしてたんだけど...

話の端々から「受験が...」とか「塾が...」とか言うもんだから、高校生!?と驚いたわけ。
んで、良く見てみると、手書きの大きな文字の乗り継ぎ時刻表みたいなものを持っていて、それを読み解くと「石和温泉」から乗ってきて、どうやら「伊豆下田」の方まで行くみたい。
こんな時間に!!!
それで、こんな浮かれた格好なのか!!!!

そう思って良くみると、彼らの格好がお洒落っぽい今どきの若者系のファッションなんだけど、どうも垢抜けない(笑)
そういえば、横浜線に乗り込んでから「さっきの電車と雰囲気、違うね」とか言ってたわな。
「すもう線」も素だったんじゃないか？

確かに、床に座り込むのは邪魔臭いんだけど、「あれ、次、こっちのドア開くよ。ほら、どきなよ」とか一応気にはしている様子。
そういや、地方の高校生は、そんな感じだったかも。
なにより、「あと何駅で乗り換え？」とか「わかんなかったら、橋本駅で駅長さんに聞けばいいよ」とか語っているのを聞くともなしに聞いていると、だんだんほほ笑ましくなってきたわけ。
でも、石和温泉なんてたいして距離離れてないのになぁ...

あげくに八王子みなみ野駅に付いたら「うわ、この駅すげー!!地下なの!?」とか驚いているの見ると、面白くてしょうがない。
(八王子みなみ野駅は、別に地下ではなく、片側が壁に囲まれている橋上駅です)

橋本から相模線の最終に乗り継ぐ彼らの後姿を見つつ、この先の珍道中を見守りたいような気になってたもんね。
というわけで、最初の邪魔臭い、五月蝿いという印象から、コロッと印象が変わったオハナシでした。